コンデンサ充電用高出力昇圧チョッパVer.1

前の前の試作型を改良し実用化しました。現在はアクリルケースに収められて使いやすくなり、汎用高圧電源としても使えるようになっています。


製作時期:2015/11/28~12/12

試作型では3つも電源が必要で使いにくいということになりました。
なんでそんなに電源が必要かって言うと、ハイサイドの電流検出をするために制御回路がハイサイド側にあるからです。
ローサイドでハイサイドの電流を読めればややこしい回路にならずに済むのに...とググってみると、オペアンプを使う方法があるようです。
しかしなかなか良さげなオペアンプが見つからない...
しばらく秋月を漁っているとこんなものが
ハイサイド電流センス・アンプIC 1mA LT6106CS5
少し高いですが専用ICほどいいものはないので使ってみます。
ブレボで一旦動作確認をしたかったので変換基板にハンダ付け


簡単に回路組んで試験してみましたがいい感じに動いているようです。
これでハイサイド側に制御回路を持ってくる必要がなくなり電源問題が解決しました。
ゲート電源はレギュレーターで適当に作ることにします。
これで1つの電源で動かせるようになりました。


制御回路側も新しいの組みたいなぁ、とか思って考えてたらマイコンで組めそうだということに気が付きました
PICマイコンの中には「CLC」というマイコンの中に好きなロジック回路が組めるという機能があるものがあるのです。これを使えば簡単に回路を組めるのでは??
って思って秋月を漁ってみたらありましたよさ気なマイコン
PIC16F1705です

(画像は秋月より)
こいつはインテリジェントアナログマイコンと呼ばれてるものらしく、普通のマイコンよりアナログ機能が強化されています。
値段も100円で安いし性能・機能もいいのでかなり使いやすいマイコンです。ただ、14ピンじゃ若干足りない気もするが。※後日同じシリーズで20ピン、28ピンのものが秋月に入荷されていました。
CLCだけでなく、他に必要なコンパレーターも組み込まれていて、これ一つで制御回路が組めそうです。
ということでマイコン内の各機能を組み合わせてマイコン内部をこんな感じにしてみました


そのまんまマイコンに移植した感じです。
CLCにはSRラッチと、SとRが同時に1になるのはダメなのでそれを防ぐロジック回路、プログラムで動作したり停止したり制御できるロジック回路を組み込んでいます。これでも1モジュールで作れるのは良いものです。
なんで最小電流VRは直接コンパレータにつながってないのかというと、VRが最小>最大になったときに動作がおかしくなることを防ぐためです。プログラムでDACに制限をかけて強制的に最小<最大となるようにしています。
あとはプログラム次第で色々できるね
まぁマイコンを使ってもほとんどペリフェラルに頼ってるのでプログラミング的要素は少ないです

最終的にこんな回路構成になりました。

回路図はできたので基板を作りました。
今度はちゃんと設計して作ったよ!

裏には表面実装のゲートドライバがついてます。
こんな感じでカッターでパターンを切って実装しました。

さらにマイコンのシリアル通信機能を使ってPCと通信できたりもします。でもさすがに接続時はチョッパを動作させる気は起きないですww
とりあえず最大電流値と最小電流値を送ってみてます
最大電流は17A、最小電流は15Aくらいまで設定できます。


動かしてみました。



うまく動いているようです。
入力24V、充電対象のコンデンサは3750uF
コイル電流設定値は画面のスクショのやつ
コイルは700uHのを使ってみました。定格7Aですが10A以上流しちゃってますwでも意外と大丈夫っぽいです。
入力平均240Wで出力は200Wくらいで前と変わりません。まぁ方式や電源が変わってないのでそりゃそうです。
もっとでかい電源があったらもっと高出力にできるはず。

抵抗で負荷をかけて出力電圧を見てみました。
原理的に抵抗値を変えても出力電力は同じになるはずです。さてどうなるか?
50Ω


75Ω


100Ω


125Ω


150Ω

出力電力を計算すると

50Ω241W
75Ω221W
100Ω216W
125Ω212W
150Ω217W
となり大体同じ電力になります。(・∀・)イイネ!!

スイッチング素子あたりがダバァしてたのでモジュール化しました
めちゃつよMOSFETとはやーいダイオード

端子間が近くて若干怖いッスね...

基板もヒートシンクにネジ止めしてコンパクトにまとめてみた
コイルは固定方法が決まらずになんとなく乗っけられて放置されてます..........

まぁいいんじゃね


前の記事でも書いたけど、
コイルが15Aまでいけるけど使ってる電源が24V10Aでフルに活用できない→12V生地区でもっと電流流そうぜ→12V15Aでは24V10Aより電力が低い
ということでした。
なら生地区と電源直列にして36V10Aにしようということを考えたのですが、今度はハイサイド電流検出ICの耐圧がギリギリになってしまって結局それができないのです。
どうしようかなぁーーーと考えてたら、ローサイドで測れる回路を思いついたので次はその回路を作ってみます。 (と言うかなぜいままでこの回路を思いつかなかったし......)


改造①

製作時期:2016/3/2~3/15

NT京都でレールガンを展示することになり、その電源用にこのチョッパを使うことにしました。
しかしこのままでは使い勝手が悪いので、回路を追加や部品の交換をし、ケースに収めてみることにしました。

まずは適当にアクリルを切り出して穴を開けたら

箱になります。アクリルの断面はヤスリと研磨剤で磨いており加工が汚くても綺麗に見えます。

試しに中にチョッパを入れてみたところ。

コイルは基板をベースにして結束バンドで固定してみました。
余ったスペースで分圧回路を組んだので、マイコンで電圧取得が可能になって自動充電停止などができるようになりました。

素子らへんはこんな感じにしました。固定穴なしMOSFETを固定するために金属で押さえつけています。
フィルムコンは過電圧抑制用に追加しました(詳しくはVer.2をご覧ください)

さらに新たに操作パネルのようなものを作成しました。

7セグが電圧計、赤く光ってるのが動作/停止ボタン、黄色いのが充電電圧設定用のロータリーエンコーダです。
これらをケースに収めてみました。

使いやすいように端子台も付けました。

最後にこいつを貼りまして

完成です。


動作は動画を見てもらえるとわかると思います。

300Vに設定してるつもりですが、30V近くオーバーしてしまっています。
その後改良し、ほぼ設定電圧で停止できるようになりました。
ちなみに電圧は0~450Vの範囲で設定できます。

高出力、高効率、低発熱、自動充電停止、停止電圧可変...などなど、使い勝手の良さから、EMLのコンデンサ充電だけでなくテスラコイルやVVVFインバータの電源など汎用の高圧電源としても使われたりしています。

これはNT京都で展示した際の説明の紙です。なんとなく貼っておきます


改造②

製作時期:2019/12/4

前述の通り、使い勝手の良さから様々な電源として使っていました。
400V級3レベルVVVFインバータを作った際も電源に使おうと思ったのですが、チョッパは450Vが最大に設定されており、インバータに必要な580Vを出力することが出来ませんでした。 ハードウェア的には580Vは出せるので、ソフトの設定可能上限を580Vに変更しました スイッチング素子の耐圧が600Vなのに580V出すとかいうとても危険なことをしています。まぁ、限定用途だし趣味だからこういうこともアリです。


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