コンデンサ充電用インターリーブ型昇圧チョッパの試作

さらなる高出力化のためにインターリーブ方式(EML界隈で言ういわゆるデュアルチョッパ)の試作をしてみました。 位相を180度ずらしてスイッチングし、常に電流が流れるため、低リプル化・高出力化が可能です。 300W出力のつもりでしたが設計ミスで460Wも出てしまいました。うれしい。


製作時期:2016/4/10~4/17

前の記事では、PWMモジュールを使ってPWM動作をさせることができました。
その後、PWMモジュールでPFM動作できることに気がつきました。
PWMのDT比のレジスタは設定した値の[%]で動作するものだと錯覚していましたが、実際には、[%]ではなく[s]でした。
ここで、PWMの周期レジスタも[s]なので、周期レジスタとDT比のレジスタそれぞれをうまく設定してやればPFM動作ができないかと考えました。
試しにプログラム作って動かしてみると、あっさりとPFMで動いてくれました。

PFMがうまくいったのでインターリーブチョッパ作りました。
このチョッパは300W出力で設計してみました。サイズはそのまま出力1.5倍です。
測定用にシャント抵抗がついてますがいずれ外す予定です

前はでっかいコイル1つでしたが小さいの4つに分散させました。
4つありますが実際には2つづつ同位相です。

回路とマイコンの内部ブロックとはこのようになっています。
位相を180度ずつずらすのにはCOGモジュールを利用しています。


制御基板です。
マイコンとゲートドライブICが乗ってます。


ベース基板です。
コイルや電圧フィードバック、レギュレータなどが乗ってます。
この基板には小型化のために0.3mm基板を使ってみましたが薄すぎてこの用途には強度がたりなかった...マイコン工作とかではいいかもしれないです。


ヒートシンク部分。
MOSFETとかダイオードとかがあります
コイルを4つにしたのでMOSFETやダイオードも4つになってます。(ダイオードは二素子入り)
MOSFETは最近秋月に出たスペックの良いやつ(しかも安い!)を使ってます。
ヒートシンクにTO-247素子が埋め尽くされてるの頭おかしい。


それでコイルとコイルの間にネジを通してしかもダイオードの固定と基板の固定を一緒にするというマジキチっぷり
制御基板の裏の空白部分に多回転半固定抵抗とかパスコンをつけたりしたのでかなり密度が高くなってます。
多回転半固定抵抗もコイルの間から回します...


試験動作させてみました。
出力300Wで設計しましたが、電源が240Wまでなのである程度出力を落として実験しました。



波形です。
黄色が片側のコイル電流、水色がもう片側のコイル電流です。紫がそれらを足した電流です。
しっかりと位相が180度ずつずれてますし、入力リプル電流(紫)も平坦になってますね!


電源装置では150Wまでの出力を確認できました。
300Wフル出力させるべく、電源をリポに変えて動かしてみました。
3750uFのコンデンサを充電した時の電圧波形です。


3750uFを316V充電したので約187J
これを400msで充電してるので187 / 0.4で出力約460W....!?
と、良い意味でも悪い意味でもちょっとよくわからない出力がでてくれました。

目標出力を遥かに上回っていて正直嬉しいのですが、電源がリポなのでこんなに電流流すと爆発しそうで恐ろしいです。
やはり電流制限用にシャント抵抗等をつけたほうが良かったかも知れないです。
本気出せば450W以上出せることがわかりましたが、ここまで来ると出力をわざと落としたほうが良さそうです。
というか300W出力で設定したのにこの出力が出るっていうのがよくわからないわけ
おそらくですが、インダクタの飽和等でインダクタンスが変化し電流がガバガバ流れるようになった説が濃厚です。
詳しく調べようとしてもリポ怖い&ヒューズ切れるで動作時間が極端に短いので実験回数も少なくデータがあまり取れていません。本当に460Wも出てるのかもよくわかりません。いや出てるんだけど...

最後に本番と同じ7500uFの充電した時
320Vまで900msで充電してるので出力は420Wほどに落ちています。おそらく電池が減ってきたためだと思います。



新チョッパはまだまだ不安定ですがなんとか動いてくれました。
調節を加えたり、出力リミットなどをつけて安定化できればいいなと思います。


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